橋本ありな論
大袈裟なタイトルをつけているけど、要は橋本ありなとはどんなAV女優かを少しこの段階でまとめてみたい、そんな試みです。橋本ありなはデビューからファンをがっちり掴みました。AV、特に専属単体女優の作品が商品として成立するのは、女優のボディ、セックス、そしてキャラクターによって成立するというのが僕の持論です。橋本ありなに関してはキャラクターの部分で大きく突出しているというのが僕の見方です。そりゃ可愛いもん、と言われたらそれまで。でもこの子それだけの子じゃないんですよ。そこがちゃんと評価されているかな？がこの記事の趣旨です。まずデビュー作について書かれたdmmレビューの比較的ネガティブな評価から。
ひとつは「顔と体型が好みならお勧めです」という評価。要するにスレンダーな体型が好みじゃなかったというもの。どうせなら胸が無い子はAV女優になるなと書けば良いんですよ。巨乳で巨尻ならなんでも良いなら、サンプル画像見て買うの止めたらいいのにと思うんですよ。何も言ってないのと同じです。
もう一つはこの子は間違ってAVを選んでしまった、グラビアでもやってりゃいいのにという評価。この人は同じ評価を姫川ゆうなにもしているのでお笑いです。AV女優の評価軸を派手なセックス武勇伝だけに置いてしまうとこういう評価になってしまう。インタビューで宣言していたように、橋本ありなはデビュー作から自分を完全に出しきっていたんですよ。
橋本ありなのデビュー作はちゃんと見て欲しいんですけど、彼女はデビュー時点から「可愛い」には価値があっても「ウブ」にはあまり価値が無いことを知っていました。ウブ過ぎてスイッチが入らない若手女優たちといっしょくたに彼女のプレイを「可もなく不可もなく」なんて評価するのはちょっと違うんですよ。彼女はしみけんと対等にやりあってましたよ。確かに橋本ありなは堀北さくらほどしみけんを食わなかったけれど、しみけんは決して遠慮してませんでした。しみけん指４本入れてましたしね（そこか？www）。でも、しみけんは出来ない子にはあそこまではしませんよ。パンツの上から舐めるしみけんに「そんなところ舐めたら汚いよ」と恥じらいながら言うところを見逃した人がいたとしたら僕はガッカリです。クンニぐらい普通にAVのプレイの中に入ってるのを彼女が知らない訳は無いんですよ。そこであの台詞が持ってる効果は、彼女がそういうプレイを恥じらいながら受け入れる様を見て僕らが興奮するのを知ってるからです。大したこと無い、たかがパンツの上からのクンニで僕らはしみけんの興奮を疑似体験するわけです。ここで思うわけです。橋本ありなって本当にエロを分かってるなって。あそこに気づいた人は橋本ありなのしみけんへの絶妙なアシストに唸ったことでしょう。
あのデビュー作は２本番でもう一人は貞松大輔でした。繰り返しになりますが、僕はその女優がセックスのできる子か否かを貞松の様子を見て判断します。カメラが回っている中でちゃんと濡れて受け入れられる子か、貞松はかなり慎重に見定めます。できると判断すると貞松大輔は決して手加減しません。貞松は橋本ありな相手にノリノリでしたよ。私すぐ濡れちゃうんです、キス顔恥ずかしいなんて言ってますが、これもナイスアシストです。貞松大輔、仕事忘れちゃったんじゃないでしょうか。橋本ありなのセックスが可もなく不可もなくなんてレベルで無いことはちゃんと見れば分かることなんですが、なかなか理解されないのが残念です。橋本ありなは蓮美クレアと比較しても仕方ないんですよ。
僕は橋本ありなについてはデビュー作以降は５作目の交わる体液、６作目のJKお散歩、４作目の主観、３作目の順番で見ています。２作目は実は見ていません。４作目の主観が恐らく重要な作品で、キョウセイさんとのコラボの締め括りになっていて、要はキョウセイさんによる演出を経験したから交わる体液とJKお散歩が成功したのでしょう。主観作品はちゃんとセックスしながら長セリフを言わなきゃならない（或いはアドリブをかませないといけない）ので、新人女優にはかなりハードルが高いんですが、橋本ありなはしっかりこなしています。
これが５作目の交わる体液に繋がっていきます。「交わる体液」シリーズは紋℃さんが南波王監督から引き継いで大きくしたシリーズで、シリーズのお気に入り数の記録は宇都宮しをんが持っていて次点は葵です。そもそも紋℃さんが得意とするのは圧倒的なボリューム感のある女優のボディの質感を伝えることなんで、これを５作目に持ってきたことに僕は驚いたものですが、紋℃さんは少しアプローチを変えてきました。視覚的には橋本ありなの長身と長い足を活かそうというアプローチで、例えば橋本ありなは一人目の玉木玲より長身に見えます。挿入されながら玉木玲の腰にがっちりカニ挟みをかけるとか、その辺りの演出は恐らく意図的にそうしたんでしょう。シャワールームでのプレイの相手になった男優もどちらかというと小さい男優で、橋本ありなが膝裏で挟んだりとここでも長い足を活かした演出がなされています。この時の紋℃演出でもっと特徴的なのは、橋本ありなの口から発せられる淫語です。４作目の主観で鍛えられた橋本ありなには決して高いハードルではなかったはずですが、デビュー作しか見ていないファンなら「これが橋本ありな？」と驚くことでしょう。なかなかエグい大人セックスと映像美が秀逸で、交わる体液は橋本ありなファンなら必見という作品です。
６作目のJKお散歩は、橋本ありなの今年前半の集大成といった意味を持つ作品で、一言で言えば今の橋本ありなの全てが詰まっています。男優は杉浦ボッ樹先生ほか２名。おじさんだけです。沢庵監督いわく、橋本ありなは魅せることを知っているとても賢い女優。その素養はデビュー前のイメージビデオ時代から培われていたのでしょうし（天使もえにせよ、さくらゆらにせよイメビ出身女優は魅せることを知っています）、デビュー作にしてから彼女はベースの部分で完成されており、そこにキョウセイさんの演出と紋℃演出の経験値が加わって彼女にはJKお散歩に出る準備が完全に出来ていた。着衣によるフェティシズム演出、得意の長い足を活かしたカニ挟み、唾液交換プレイ、体力の弱い（と言ってもバリバリ男優だけど）おじさんへの追い焚きフェラ、容赦ない玉舐めアナル舐めなど、一通り見ていけば彼女のデビュー作の「そんなところ舐めたら汚いよ」は演技だと分かります。一体こんなおじさんたちとセックスして何のメリットがあるのか？カラオケ？サイゼリヤの食事？買ってもらった洋服？違うんですよ。小島みなみから始まるこのシリーズを演じてきた女優たちはみな、頭のネジの飛んだおじさんへのオブセッションのある女の子を演じています。橋本ありなのおじさん好きJKは鬼気迫るものがありますよ。おじさんに引導を渡す死神のようにすら見えます。シリーズ記録は天使もえが持っていますが、橋本ありなの記録も8920。かなりのものです。
今僕は橋本ありなのJKお散歩の冒頭イメージシーンを見ています。息を呑むような美しさです。橋本ありなは蓮美クレアではない。宇都宮しをんでもない。強いて言うなら天使もえやさくらゆらのような自己演出力に長けた女優で、往年のRioや横山美雪、かすみ果穂のような演技派に分類されることになるでしょう。キョウセイさんが売れないのを承知で７作目に失禁潮吹きものを作った理由は、好意的に考えるなら、あえて橋本ありなでなくても出来るような、素で演じる作品を作ってキャリアに変化をつけさせたいという意図なんでしょう。橋本ありなはセルフプロデュース力が高すぎて素の彼女が見えにくくなってしまう傾向がある。どれが本当の彼女？というのが分からないというのは女優には誉め言葉ですらあるのですが。正直に言いますと、彼女がAVの道に進んだことが間違いだと言い切れる人には嫉妬すらおぼえます。よくそこまで断言できるなと。ボディの問題？僕は最初から橋本ありなのボディは非の打ち所すら無いほど美しいと思いましたよ。セックスの問題？冗談だろ？と思います。彼女はデキる子だしそれはデビュー作を見ればわかる人にはわかる。要するに橋本ありなに興味がないんですよ。でもどうして橋本ありなに無関心でいられるんですか？僕はAV女優橋本ありなに一目も二目も置いてしまっています。
僕が彼女に言いたいことは「AVを選んでくれてありがとう」これに尽きます。